どの投資対象で資産運用するかは、過去のデータや将来性、コスト面から判断すると思います。
私が投資を始めた当初は日本の個別株を中心に、聞き覚えのある企業や割安と思われる株式を購入していました。
しかし、日本株式中心の運用では含み損となってしまい、苦い経験をしました。
そのような中で、米国株式の成長性について知り、2020年から長期資産運用の対象として選びました。
米国株式を対象とした積み立て投資は、現在も順調に含み益を生み出しています。
今回は、私がなぜ日本株式から米国株式にシフトしたのかをご紹介します。
日本経済の将来性
日経平均が3万円台まで回復し、一時期ニュースになっていました。
ですが調べてみると、実は30年前の株価にようやく戻っただけということ知っている方がどれだけいるでしょうか。
これまでの超緩やかな株価上昇が、今後どうなるかはだれも予想できません。
そこで、過去のデータやこれから予想されうる暴落の要因をご紹介します。
今後予想される自然災害
かなりの高確率で発生すると言われているのが南海トラフです。
これから30年の間で、巨大地震が起こる可能性は70~80%と予想されています。
大地震だけでなく、噴火や津波など経済的な損失が大きくなる場面は容易に想像できます。
少子高齢化、人口減少に歯止めがきかない
少子化による働き手の減少、高齢化による社会保障の圧迫などが喫緊の課題です。
2020年の国税調査によると、生産年齢人口(15歳~64歳)は1995年からの25年間で約1,200万人減少していたと報告されています。
また、将来人口推計によると、2054年には75歳以上が人口の約25%に達すると予測されています。
人口自体も減少している日本では、経済成長が大きく見込めるとは言い難いのが現状ではないでしょうか。
先進国の中で唯一給料が下がっている
G7での比較によると、最も給料の水準が低いのが日本となっています。
そのほかの国(アメリカ、カナダ、どいつ、イギリスなど)では賃金の推移は右肩上がりです。
人件費の削減は、企業側が仕入れコストを価格に転嫁できないことが要因として挙げられます。
アジア諸国ではGDP成長率が年率6%と言われています。
世界的にはインフレが加速、しかし物価は上がらない日本。
観光客が押し寄せてくるのも頷けます。
アメリカ企業の魅力
それでは、アメリカ企業の魅力は何があるでしょうか。
3つの視点からご紹介していきます。
先進国の中で唯一人口が増え続けている
近年、アメリカの人口増加率自体は徐々に低下しています。
2021年の最新人口推計では0.1%と最も低い水準となりました。
しかし、世界的な不況の中でも、先進国の中で唯一毎年プラスを維持しています。
ただ、コロナが落ち着いてきたとしても、今後は経済的な不安から子供を持たない家庭が増える可能性もあります。
起こり続けている技術革新
世界的に有名な大企業の多くはアメリカ発です。
Alphabet、Apple、Amazon、Meta、Microsoft
どの企業もIT活用した世界的な企業です。
また、世界時価総額ランキング上位10位中、アメリカは8つの企業を占めています。
(その他は、サウジアラムコとテンセント)
ちなみに日本のトヨタ自動車は40位。
アメリカ企業が世界経済を牽引していると言っても過言ではありません。
長期的に右肩上がり
アメリカを代表する指数S&P500を例に、過去のデータを振り返ってみましょう。
下のチャートは30年前から現在に至るまでの推移です。
1990年1月1日時点では、基準価格は329.08$であったのに対し、4725.78$まで上昇しています。
%スケールでは、30年間で+1386.19%となっています。
30年間でおよそ13倍です。
過去の度重なる大暴落を乗り越えて、右肩上がりのチャートとなっています。
日本の株価指数とS&P500指数の比較
それでは日本を代表する株価指数とS&P500指数ではどのくらいパフォーマンスに差があるのでしょうか?
日本を代表する指数として、今回はTOPIXと比較したいと思います。
TOPIXとは、東証株価指数と呼ばれ、東証一部上場の全銘柄を対象として、各銘柄の浮動株数に基づく時価総額を合計し計算されています。
TOPIXとS&P500指数のチャート比較は以下の通りです。
オレンジ:S&P500 青:TOPIX
どちらに軍配が上がるか、チャートを見ると結果は明らかです。
仮に、30年前に100万円を投資し、そのまま放置していたとすると、TOPIXでは変化なし。
S&P500指数では1300万円まで増えていたことになります。
積み立てるならインデックスファンドがおすすめ
このように指数に連動する投資商品を保有することで経済成長の恩恵を受けられます。
なかには米国の個別株で成長の著しい企業に投資するだけでいいのでは?
このように考えられる方もいるでしょう。
しかし、世の中そんなにうまくいきません。
なぜうまくいかないのか、その理由をお伝えします。
企業の寿命は短くなっている
企業の寿命は世界的にみて短くなっています。
アメリカの企業も例外ではありません。
例えば、S&P500指数に選ばれた大手企業の平均年数は1964年には33年でした。
そして、2016年には24年、2027年には12年に迫ることが予想されている。
企業の新陳代謝が激しくなる中で、銘柄組み換えや時流に乗ることがますます難しくなります。
そこで、インデックスファンドで資産運用をするというわけです。
投資信託ならSBI・V・S&P500
少額から始めるのであれば、投資信託をおすすめします。
最低100円からインデックスファンドへ気軽に投資することができます。
注意点としては、低コスト商品を選ぶこと、純資産総額が十分であるか事前に確認しましょう。
SBI・V・S&P500の魅力については別記事をご参照ください。
その他にもおすすめなのは eMAXIS Slim 米国株式です。
ETFならVOOやVTI
また、ETF投資を検討されているのならば、VOOへの投資がおすすめです。
ですが、基準価格が高いのはネックです。
そこで、VTIへの投資も検討したいところです。
VTIについては以下の記事をご参照ください。
まとめ
この記事のまとめは以下の通りです。
- 日本の株価指数は30年でほぼ横ばい
- アメリカは30年でおよそ13倍の成長
- これまでの経済成長や将来性から、期待できるのはやはり米国株式
- 資産運用するなら米国のインデックスファンドがおすすめ
もちろん、S&P500でも過去を振り返ると10年間ほど指数が横ばいの時期がありました。
そうした理由から、投資においては長期の資産運用を前提とする必要があります。
本記事の内容は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント