初心者が押さえたい資産運用の第1歩としては、長期分散投資です。
投資は経済成長の恩恵で資産を増やすことが可能であることは,
投資は損をするから危険?投資と投機の違いを解説で説明しました。
そして、次のステップとして考えたいのが、自身のリスク許容度です。
多少なりともリスクを取らなければリターン(利益)も得られません。
株式はハイリスク・ハイリターン、債券はローリスク・ローリターンです。
資産運用におけるリスクとは価格の振れ幅があることを意味します。
リスク(資産運用における損失)を知り、自分がどこまで受け入れられるかによって、株式や債券、金融商品を選択する必要があります。
投資先を選択するにあたって、おすすめなのがコアサテライト戦略です。
本記事では、コアサテライト戦略と、ポートフォリオを構成するおすすめETF、比率をご紹介します。
まずは株価を動かす要因を知ろう
リスク許容度を知る前に、知っておきたいのは株価を動かす要因です。
株価は景気と密接な関係があります。
たとえ経済指標が良い数字でも株価へプラスに働くとは限りません。
企業成績が期待通りであれば株価は上がらず、期待以上なら上がります。
その他にも株価を動かす以下の要因があります。
- 経済指標:GDP、雇用統計
- 要人の発言:中央銀行総裁、大統領の発言
- 地政学リスク:紛争、戦争、テロ
- 政治イベント:大統領選挙、国際会議
- 政策:増税、金利引き上げ など
中でも、世界経済の24%を占めるアメリカ経済の動向は、マーケットを動かすきっかけになりやすいです。
特にアメリカの金融政策動向は投資家が常に注目しています。
自分のリスク許容度を把握しよう
リスク許容度を判定するチェック項目は以下の通りです。
- 余裕資産はあるか?
- 長期運用できる家計状況か?
- 資産運用の経験または運用知識があるか?
- 年齢は30歳以下か?
- 収入が多いか?
このチェック項目に対し、「はい」が多いほどリスクが高い運用ができます。
「いいえ」が多い人は債券の比率を高めるなど、リスクの低いポートフォリオを組みましょう。
時間の経過や経済状況でリスク許容度は見直しが必要です。
自分に合う資産配分で運用する
20代や30代の方で資金に余裕があれば、株式ETFメインで良いかと考えます。
問題は、リスクを軽減していかなければならない人たちです。
資産を組み合わせて、リスクを軽減することについては,
老後資金を少しでも増やしたい50~60歳におすすめの資産運用の記事をご参照ください。
外国株や債券など、資産クラスを一定の割合で組み合わせたものがアセットアロケーション(資産配分)です。
リスクやリターンがどの程度になるかは、資産配分にかかっています。
リスク許容度と照らし合わせて資産配分を決定する必要があります。
卵を一つのかごに盛るな
投資格言に「卵を一つのかごに盛るな」というものがあります。
かごを落としても、すべての卵が割れるのを防ぎなさいという意味です。
分散させておけば、1つがダメでも他で補えます。
よって、大きな損失は避けられます。
では、投資における分散とは?
答えは、資産クラス・時間・銘柄の3つを分散することです。
- 資産クラスの分散:株式、債券、不動産、金などに分散する
- 時間分散:投資タイミングを一定に分け高値づかみのリスクを避ける
- 銘柄分散:特定の資産クラスに投資する場合、複数の銘柄に分散する
コア・サテライト戦略
資産運用においては、コア・インカム・サテライトの3つの視点から整理することができます。
卵をひとつの籠に盛らないず、自分に合う資産配分で運用するためには、以下のように整理してみましょう。
- コア:長期でリスクコントロールされた核になる運用
- インカム:定期収入を得るための運用
- サテライト:比較的短期でリターンを狙う運用
私の場合
- コア:投資信託(S&P500連動)、米国増配ETF
- インカム:米国高配当ETF、国内高配当株
- サテライト:レバレッジETF、米国個別株
サテライトに関しては、リスクが高いので、投資額が増えすぎないように注意しましょう。
次は、ETFを中心にコアサテライトの構成を考えてきます。
ETFでコアを構成する
コアにおすすめのETFは以下の通りです。
株式ETF:VTI・VT・VIG・VWO
債券ETF:BND・AGG
金ETF:GLD・IAU
VWOとVIG、GLDについては、別記事にまとめているので、以下をご参照ください。
新興国株ETF【VWO】を保有するべきか?チャートや特徴を紹介!
金(ゴールド)は資産運用におすすめ?ETFならGLDやIAUを検討
ETFでインカムを構成する
インカムとして、おすすめのETFは以下の通りです。
高配当株式ETF:VYM・HDV・SPYD
米国高配当ETFの保有割合について、まとめている記事は以下になります。
米国高配当ETFのおすすめ銘柄VYM,HDV,SPYD!保有比率は?
それぞれのETFで特徴が異なります。
自身の考え方に合ったETFを選びましょう。
ETFでサテライトを構成する
サテライトとなるものは、キャピタルゲインが狙える反面、基本的にボラティリティが高い商品です。
ここではETFのみならず、個別株も選択肢に入ります。
個人的には、ETFを選ぶのであれば、レバレッジETFをおすすめします。
レバレッジETF:SPXL・TECL
SPXLは、S&P500の3倍の値動きに連動した商品です。
詳しくは、S&P500の3倍!レバレッジETF【SPXL】の利回りとリスク、売り時は?をご参照ください。
コア・インカム・サテライトの構成割合は?
コアサテライト戦略は前述の通り、リスク許容度によって構成割合が異なります。
リスク許容度は高くても、
コアインカム:サテライト=7:3が望ましいです。
そこで、リスク許容度別に3段階に分けて、事例をご紹介します。
リスク許容度が低い場合
コアインカム:サテライト=9:1
9:1の割合は、以下の方におすすめです。
- 投資を始めたばかりの方
- 資金に余裕がない方
- 40-50歳代の方
なんといっても、安全に資産運用したい方は、まずこの割合から始めましょう。
リスク許容度がそこそこの場合
コアインカム:サテライト=8:2
8:2の割合は、以下の方におすすめです。
- 投資を始めて1-2年以上経つ方
- 資金に少し余裕が出てきた方
- 30-40歳代の方
資金に余裕ができるということは、最低限の生活防衛資金が貯まっているということです。
リスク許容度が高い場合
コアインカム:サテライト=7:3
7:3の割合は、以下の方におすすめです。
- 資産運用の知識が身についた方
- 資金にだいぶ余裕がある方
- 20-30歳代の方
20歳代であっても、投資初心者や資金に余裕がない方はこの限りではありません。
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おわりに
構成割合はあくまで目安であり、時間の経過とともに変化していくものです。
コアサテライト戦略のほかにも、人的資本の債券性を考慮したライフサイクル投資術も参考になります。
ライフサイクル投資術の概要は以下にまとめていますので、ご参照ください。
ライフサイクル投資術でお金に困らない人生を!レバレッジを上手く活かす考え方
収入や現金保有割合も加味して、自身に合った最適なポートフォリオを作りましょう。
今回の記事は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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