新興国株ETF【VWO】を保有するべきか?チャートや特徴を紹介!

資産運用

VTなど全世界株式の商品を購入している場合、新興国株式にも投資しているため資産としては多少分散されていると思われます。

しかし、新興国の比率をもう少し増やしたい方や自身でリバランスしたい方にとっては、他の選択肢も欲しいところです。

そこで、今回は新興国株式ETFである【VMO】をご紹介します。

【VWO】は、アメリカや日本など先進国を除く新興国の株式を詰め合わせたETFです。

新興国とは「国際社会において政治・経済・軍事などが急激な発展を遂げつつある国」のことを言い、中国や台湾インドが該当します。

パンダ
パンダ

新興国は人口増加や経済成長の飛躍が期待できる反面、不安定感もありそう。

ふに
ふに

確かにボラティリティは高いです。

では、不安定ながらも高い成長が期待できるVWOは買いなのか検証します。

新興国株式の特徴や魅力は?

新興国は世界の国土面積約8割、人口9割の大規模市場です。

新興国株式投資で期待されているのは、先進国以上の経済成長による株価上昇です。

中国のアリババやテンセントのように将来が期待される企業も出てくる可能性があります。

そして、その国の企業が成長を遂げるために不可欠なのが消費の拡大です。

消費者が多いほど企業は利益を生み出しやすいため、今後、人口増加が期待される国の企業は成長が期待されるというわけです。

人口が多いことで消費大国となる可能性があるので、世界レベルの企業が誕生する可能性もあります。

また、世界の製造拠点として先進国が新興国に工場を立てたり、人を雇うことで経済は大きく発展する可能性を秘めているのが魅力です。

VWOについて

まずは基礎情報や、連動している指数、リターンについて説明します。

VWOは,ローテーション戦略を考えるにあたって、いくらか保有しておきたいETFです。

VWOは何を指標にしているか?

VWOは、バンガード社が運用しているETFとなります。

指数としては、FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・イン デックスのパフォーマンスへの連動を目指した運用となっています。

投資対象は、全世界の新興国市場23ヶ国の大型株・ 中型株・小型株です。

銘柄数は合わせておよそ4,000銘柄となります。

以上から、新興国株式全体に投資していることと同じと言えます。

新興国別の保有割合

VWOは、中国を中心にインド・ブラジル、台湾などの経済発展途上国の株式を取り入れています。

ちなみに韓国の銘柄はVWOの中には含まれておりません。

2019年10月25日に韓国は貿易で優遇される世界貿易機関(WTO)における「発展途上国」の地位を放棄しています。

市場(国)保有割合
中国43.9%
台湾15.4%
インド9.3%
ブラジル5.8%
南アフリカ3.9%
ロシア3.3%
タイ2.7%
マレーシア2.6%
サウジアラビア2.6%
メキシコ2.2%

※ 純資産総額に占める上位10銘柄の割合は25.8%です。

中国が半数ではありますが、国別にある程度は分散されているので、新興国全体への投資としてはよさそうです。

しかし、私はVWOを長期保有前提としては購入しません。

その理由をこれからお伝えします。

私がVWOを長期保有しない理由

GDP成長と株価上昇は相関しない

1990年~2010年でGDPが高成長の国(中国、ロシアなど)の株価は結果的にマイナスの相場であったことが明らかとなっています。

米国の経済学者ジェレミー・シーゲル氏によると、「新興国において、GDP成長率と株価には負の相関がある」と言われています。

もちろんマイナスでは無い時期もありますが、GDPと株価は連動するとは限らないことを知っておいた方がいいでしょう。

保有するにしても、主力銘柄とはなりにくそうです。

為替リスクがある

経済成長率が高ければ、インフレ率も高くなり、長期的に通貨安のもととなり得ます。

例え、株価が上昇したとしても、通貨安により為替で損をし、結果的にはプラスマイナスゼロという可能性もあり得ます。

このことから、新興国株式への投資は初心者向けでは無いことがわかります。

先進国よりも政治リスクが高い

先進国では三権分立や多党制民主主義などの仕組みがあります。

しかし、新興国では未だに独裁的な政治であることも少なくありません。

新興国では、証券市場における規制の緩さもあり、信頼性について疑問が残ります。

設定来チャートからわかること

下図は設定来(過去15年間)におけるVWOのチャートです。

ご覧のように、ほぼボックス相場に近い状態で推移していることがわかります。

リーマンショック直前に、VWOを高値で購入した投資家が現在も保有していたとすれば、未だにマイナスとなります。

よって、上記3つの理由と過去のチャートから、保有するとしてもショック直後に仕込むか、トレンドを見ながら中期的に売買するのが良い商品であると考えます。

大事なのは、ポートフォリオにどの程度の割合で組み込むか?

資産配分とローテーション戦略です。

気になる方は是非、以下の記事もご覧ください。

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VWOのまとめ

まとめは以下の通りです。

  • 政治リスクが先進国と比較し高い
  • GDP成長と株価上昇の相関が無い
  • 設定来チャート(15年)では、ほぼ値動きが横ばい
  • トレンドに合わせた売買がおすすめ

米国株式ETFでさえも、15年間チャートが伸びてない時期もあります。

そしてVWOに関してもあくまで過去のチャートで、将来のことは誰にも分かりません。

私個人としては、自身の資産10%前後で中期的に管理していく予定です。

最後に、この記事は私の個人的な意見です。投資は自己責任でお願いします。

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