一生に一度のマイホーム
住宅ローンを組むまでに、ついつい費用が高くなりがちです。
まず住宅ローンのシミュレーション前に、考えたいのが無理のない返済計画です。
夢が膨らむと同時に、ローンも膨らんでしまっては本末転倒です。
返済計画は、予算決めで決まると言っても過言ではありません。
そこで今回は、住宅購入前の予算決めや資金計画に関するポイントをお伝えします。
絶対予算を決める3つのステップ
最初に、これ以上は住宅ローンを組んではいけない
という絶対的な予算を組みましょう。
ステップは以下の通りです。
- 住宅にかかる費用はどれくらいか知る
- 絶対的な予算を決める
- 予算の範囲内で土地や建物を探す
この3つの段階は必ず踏みましょう。
住宅にかかる費用はどのくらい?
住宅購入にかかる費用は土地代や建物代だけではありません。
忘れがちなのが、本体工事費以外の別途工事費や手続き等で必要な諸費用です。
特に注文住宅の場合は、建物のグレードや工事内容により諸費用に大きな差が出てしまいます。
目安としては、別途工事や諸費用は、最大15%前後増える可能性があります。
よって予算の中では、本体工事費85%、残りの諸費用15%程度と考えましょう。
予算2000万円なら、その内300万円は諸費用ということですね。
絶対的予算を決める
ある程度の相場観や予算について調べた後は、住宅購入に充てられる費用を決めましょう。
例えば、絶対的予算が3000万円と決まったら、それ以上お金は使わないようにします。
前述した費用を参考に、ざっくり計算してみましょう。
絶対予算を3000万円とした場合
土地・建物代:2550万円
諸費用や追加工事費用:450万円
このケースでは、土地と建物代で2550万円の範囲で探す必要があります。
予算の中で土地や家を見る
まず、土地や建物の見学に行ってしまうと、営業マンの巧みな話術や素敵な展示場に魅了されること間違いなしです。
そして、契約する頃には、身の丈以上のローンを組んでいる可能性があります。
間違っても、借入可能額を満額借りてはいけません。
大事なのは予算を決めたうえで、見学や相談に出向くことです。
そして、その予算を決めるために、もう少し詳しく計算する必要があります。
次項では、絶対的予算の計算方法を確認しましょう。
絶対的予算を計算する前に
ローン返済のために極端な節約生活を強いられたり、老後の資金計画が狂ってしまっては、いつまでたっても豊かに過ごせません。
人生を楽しむための予算計画を心がけましょう。
これには、将来の教育資金や老後の生活資金がいくら必要かも押さえておく必要があります。
詳しくは、以下をご参照ください。
安全な返済額を設定する方法
絶対的予算、つまり安全に返済するためのポイントは以下の3つです。
- 住宅ローンシミュレーターの借入可能額から逆算しない
- 返済負担率に縛られない
- 返済額を家賃並みにしない
それぞれを詳しく見ていきましょう。
借入可能額から逆算しない
よく耳にするのが、「住宅ローンの借入は年収の5倍まで」です。
ですが、この考えは危険です。
住宅ローンの借入可能額はシミュレーターから計算可能です。
ただし、この借入額は、あくまで銀行が貸してもいいという上限額にすぎません。
よって、月々の住宅ローン返済後の家計に、毎月の収入の5-10%ほどゆとりが出るくらいがベストです。
返済負担率は参考にしない
※返済負担率とは
住宅ローンの年間返済額が年収全体に占める割合のことで、この値が小さいほど毎月の返済は安定しています。しかし、返済負担額は目安であって絶対的数値ではありません。
たとえば、年収500万円で年間返済額が100万円なら、返済負担率は20%と低い値となりますが、その他の支出が多ければ毎月の返済に苦労します。
本当に安定した返済計画は、収入だけでなく支出まで考慮した「収支」で計算する必要があります。
返済額を家賃並みにしない
毎月の返済額が家賃並みだと少し大変です。
これは、毎年の固定資産税支払いや、修繕費用の積み立てなど、購入後に思った以上の費用が掛かるためです。
よって、戸建て住宅を購入する場合の計算方法は、以下になります。
毎月の返済額=手取り収入ー(固定資産税1万+修繕費積立1万+目標貯蓄額+生活費)
この計算式で算出された毎月の返済額に借入期間を考慮して、借入総額を自身で決めます。
手取り20万円で生活費8万円、目標貯蓄額5万円の世帯で35年間返済を予定しているケース
20万円-15万円=毎月返済額5万円
5万円×35年×12か月=借入額の目安2100万円
この借入額よりも高いほど、生活を圧迫することが予想されます。
その他にも考えたいこと
返済期間と金利は適正か
返済期間に加え、考慮するべきは金利です。
借入額の目安が計算されても、さらに上乗せで金利分の金額を支払わなければなりません。
これは長期間の返済期間になるほど不利になります。
もう少し詳しく知りたい方は、以下をご参照ください。
どこで住宅ローンを組むべきか
無理のない返済計画が立てられたら、次に考えたいのがお得な住宅ローンの借り入れです。
「1つ1つ住宅ローンを比較するのが大変…」と思われている方も多いでしょう。
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まとめ
無理のない返済計画は、住宅購入後の家計を念頭に入れておかなければなりません。
- 家族が増えることを想定した生活費
- 住宅購入と同時に発生する費用(修繕積立費、各種税金)
- 教育費などの長期的な積立資金
- 毎月自由に使えるお金(貯蓄)
以上の費用を収入額から差し引いて、毎月の返済額を計算しましょう。
毎月の返済額は収支ベースで検討する
そのためには長期的なライフプランニングが必要不可欠です。
本記事の内容は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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