投資でタイミングを見極める?
ドルコスト平均法でコツコツ積み立てるのがよいのでは?
と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、投資するならより損をしない方法で購入したいですよね。
そこで今回は、どのようにタイミングを見極めるのか?
そもそもVIX指数とは何かをご紹介します。
VIX指数とは?
VIX(ビックス)は「恐怖指数」と呼ばれています。
VIXはVolatility Index(ボラティリティ・インデックス)の略が由来です。
ボラティリティとは「変動」を意味します。
投資家が「市場の変動が大きくなりそうだ」と考え行動する
すなわち、「暴落が近いのではないか」と考えているときにVIXは大きくなるため、恐怖指数と呼ばれているのです。
VIX指数自体は、シカゴオプション取引所がS&P500のオプション取引の値動きを基に算出しています。
少し話が難しいので、オプション取引で大きく動くとVIX指数も大きく動くと覚えておきましょう。
VIX指数が上昇する要因
恐怖指数が上昇する要因は以下の通りです。
- 感染症拡大等の疫学的リスク
- 地震や津波などの災害リスク
- 金融危機などの経済的リスク
- テロやデモなどによる地政学的リスク
- 政策変更などによる政治リスク
これらが、大小問わず影響しあうことで、VIX指数は変動すると言われています。
では、この指数を投資にどのように役立てればよいでしょうか?
上昇相場における押し目買いの目安になる
投資における購入のタイミングは、
- 定期的に積み立てる
- 上昇局面で購入
この2パターンがあります。
1は機械的に積み立て、購入価格を平準化することが可能です。
しかし、2よりもリターンは劣ってしまいます。
2はリターンが多く見込めますが、相場の底かどうかは後にならなければわかりません。
このように、判断に悩む場面が必ずやってきます。
そこでVIX指数の出番というわけです。
VIX指数を利用して投資タイミングを計ろう
VIX指数が下がると、株価は上がる傾向があります。
VIX指数が下がっているときは市場が安定しているということで、株価も安定した右肩上がりとなることが多いからです。
先ほどVIX指数が上がるときは市場が暴落しており、株価も下がっているとお伝えしましたが、当然その逆も起こり得ます。
よって、VIXが下がっているときは株式を買い、VIXが上がってきたら株式を売却するのも一つの方法です。
VIX指数はは通常10~20で推移することが多いです。
数値的には、VIXが20を下回っているときは株式を買い、30を上回っているときは株式を売る戦略です。
注意点としては、VIXは万能な指標ではありません。
VIX指数は、あくまでも参考の一つとして見ておいてください。
大暴落でVIX指数はどうなるのか?
過去のリーマンショックやコロナショック並みの大暴落が来た場合は、買い場の目安として参考になりにくいです。
例を挙げると、リーマンショックでは当時VIX指数が80まで上昇しました。
このような相場では、VIX指数が30を下回ったからと言って一括で資金を投入してしまうと更なる下落に見舞われ買い付け余力がなくなります。
いわゆる2番底ですね。
ここはあくまで、買い増し余力は切らさないよう注意しましょう。
つまり、VIX指数が最も効力を発揮する場面は、押し目買いが前提であるということです。
VIX指数に連動する商品や銘柄は?
VIX指数に連動する投資商品を購入することもできます。
VIXに投資できる銘柄の中で、個人投資家が購入できるものは数少ないです。
これから紹介する銘柄は、日本にいる個人投資家でも買える商品です。
どうぞ、商品選びの参考にしてください。
米国VI
米国VIは、VIX投資で最もわかりやすいCFDなので、初心者におすすめです。
VIX指数に連動した値動きをするシンプルな商品です。後述する「ブルETF・ベアETF」のように複雑な設計はありません。
「VIXが上がっているから買ってみたい」と思う方には、米国VIが良いでしょう。
国内ではGMOクリック証券CFDのみで取り扱われています。
米国VIブルETF
米国VIブルETFは、値動きがVIXに連動するCFDです(商品名はETFですがCFDです)。
ただし、VIXの1.5倍の値動きとなるよう設計されています。
VIXが値上がりしているときは米国VIより高い利益を狙える仕組みです。
一方で、VIXが下がっているときは損失も大きくなります。
いわばハイリスク・ハイリターンの投資方法と言えます。
米国VIよりも大きく値動きする商品を購入したいのなら、選択の余地はあります。
VIX指数に投資するメリット・デメリット
VIXは恐怖指数なので、先行きが不透明なときに上昇する指標です。
VIXに連動する商品に投資するメリットとデメリットはどうなっているか説明します。
メリット
暴落局面で利益が得られる
VIXは市場が暴落しているときに上がります。
よって、暴落時に利益を得られる大きなメリットがあります。
他の商品が軒並み下落しているのにVIXは上がるので貴重な利益です。
リスクヘッジになる
VIX指数に連動する商品を保有することで、リスクヘッジになります。
ここでは、株式とVIXの両方に投資した場合を想定しましょう。
まず、市場が安定しているときは、株価が上がるため株式から利益が生まれます。
ところが、突然市場が暴落するショックが起きたとします。
すると、株価は暴落するので株式の利益は減るか、マイナスになってしまいます。
一方で、VIXは上昇するのでVIX連動商品からは利益が出ます。
このように、VIXは株式と逆の値動きになるので、リスクヘッジが可能です。
片方がダメなときはもう片方の商品から利益を出せるのです。
VIX連動商品に投資するデメリット
デメリットは大きく2つです。
2つのデメリットを踏まえて投資を始めましょう。
上昇相場では利益が出にくい
上昇相場では当然、VIXの利益は出にくいです。
上昇相場だとVIXは下がっていくので、素直に株式のみに投資をした方が、利益は大きくなります。
利益を最大化したいなら株式のみで投資する考え方になるでしょう。
一方で、いつ起こるかわからないショックに普段から備えておきたい投資家は、上昇相場でもVIXを買い持ちすることも考えます。
自身に合った資産運用方法で、VIXを活用していただければと思います。
買い時の頻度が少ない
VIX指数に連動した商品は、買い時が難しいことがデメリットです。
コロナショックのときもそうだったように、「VIXが上昇しているから買いましょう」とメディアがあおる頃にはVIXは最高値をつけており、買い時を逃しているからです。
VIXで利益を出したいならVIXが低いときに買っておかなければなりません。
ショックが起きてからだと、残念ながら手遅れです。
ちなみに、通常の相場では株式の方が、パフォーマンスが良いのでVIXは魅力的に見えません。
このような特徴から、買い時が難しいデメリットがあります。
買い時やパフォーマンス向上を目指すポートフォリオ作りたい方は以下の記事がおすすめです。
VIX指数のチャートがみられるサイトは?
yahooファイナンス
investing.com
といったサイトからチャート情報を見ることができます。
リアルタイムや長期のチャートを確認したい場合は、
TradingView(PC/モバイルアプリ)で参照可能です。
是非、参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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