積立NISAをこれから始める方で、どの投資商品を選ぶべきか迷っている方も多いと思います。
そもそも、積立NISAで選べる商品には限りがあります。
その中でも、よりコスパの良い投資先を選びたいですよね。
そこで今回は、積立NISAで購入する際の選定基準や注意点をお伝えします。
加えて、個人的におすすめしたい投資信託についてもご紹介します。
それではよろしくお願いします。
積み立てNISAのしくみ
老後資金問題などをきっかけに、投資を始める人が増えてきました。
そこで、少額投資の手助けとして、NISA制度が登場しました。
まずは、積み立てNISAの仕組みを見ていきましょう。
20年間非課税で年間40万円まで投資可能
通常、投資で得られた利益には、20%ほどの税金が課されます。
100万円利益ならば、20万円は税金で持っていかれるので結構痛いですね。
ですが、積み立てNISA枠で資産運用をすれば、40万円という上限の範囲内は課税されません。
そして、その非課税での運用期間は20年間続きます。
20年間×40万円=800万円
こつこつ積み立て、800万円を元本に資産運用ができるわけです。
そもそも選べる投資信託は限られている
投資信託においては、2021年10月26日時点で179本です。
一般NISAが2682本であるのに対し、積み立てNISAで運用できる投資信託は限られています。
理由は、長期運用を前提としているため、基準を満たした商品に厳選されているためです。
その中でも、よりコストパフォーマンスに優れた投資信託を選びたいですよね。
次項では、投資信託を選ぶ基準についてご説明します。
投資信託を選ぶ基準
投資信託を選ぶ基準は次の3つです。
- 手数料
- 純資産総額
- 投資対象と分散性
それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。
手数料
手数料は安いに越したことはありません。
そこで、高いか安いかを判断する際に確認するのが、信託報酬です。
現時点で選べる投資信託の中で、最も管理費用が高いのが3.045%です。
逆に、最も低いのは0.0968%です。
たった1-2%の違いですが、長期で運用するとこの差がじわじわ効いてきます。
仮に100万円の総資産額を10年間保有していた場合…
信託報酬3%:3万円/年×10年間=30万円
信託報酬0.1%:1000円/年×10年=1万円
保有する資産が増えるほど、この差は大きくなります。
その他にも購入時手数料や、解約時にかかる信託財産留保額といった手数料があります。
それらの手数料は無料の商品もあるので、積み立て前には確認しておきましょう。
純資産総額
純資産総額はファンドの規模を示す指標とも言えます。
資産総額が大きいほど、資金が多く集まっていると見ることができます。
資金が多く集まる、すなわち人気のファンドですね。
じゃあ、どれくらいの資金が集まっていれば人気なの?
ファンドの運用期間も影響しますが、目安は1000億円越えの商品を選びましょう。
投資対象と分散性
投資対象は様々です。
- 米国の大企業または全ての企業に投資する米国株式
- 世界中の企業に投資する全世界株式
- 株や債券などをバランスよく持ち合わせたバランス型
上記の投資対象は、上から順にリターンが低くなる半面、分散性という意味ではリスクは抑えられやすいです。
積み立てNISAでは、インデックスファンドが大半ですが、一部アクティブファンドも選べます。
自分が何に投資をすると納得がいくか?
投資先の将来性やリスクについて考えましょう。
ここでいうリスクとは、上昇・下落の振れ幅がどれだけ大きいかです。
広く分散されているほうが、上昇・下落を抑えられる可能性がありますね。
おすすめの投資信託
それでは、具体的にどの投資信託がおすすめなのか紹介します。
共通しているのは、圧倒的な低コストと純資産総額の高さです。
eMAXIS Slim 全世界株式インデックス
オールカントリーと除く日本の2種類があります。
以下の基本情報はオールカントリーです。
先進国や新興国に分散して投資可能です。
ただし、全世界といっても、全ての国の企業というわけではなく、米国がおよそ半数を占めています。
- 委託会社:三菱UFJ国際
- 純資産総額3238.13億円
- 信託報酬:0.1144%
その他にも、楽天全世界株式インデックスファンドがおすすめです。
全世界株式インデックスのオールカントリーと除く日本どちらがおすすめかについては、以下の記事をご参照ください。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国企業全体から厳選された、およそ500社で構成される指数に連動しています。
S&P500指数は、大企業を中心に構成されています。
上位はGAFAMやテスラといった、名だたる企業が君臨しています。
- 委託会社:三菱UFJ国際
- 純資産総額:7458.05億円
- 信託報酬:0.0968%
その他にも、楽天全米株式インデックスファンドやSBI・V・S&P500がおすすめです。
積み立てNISAで注意したいこと
最後に、購入時に気をつけるポイントをいくつかご紹介します。
積み立て時の注意点は以下の3つです。
定期的に買い付ける
投資対象をいくら分散しても、タイミングによっては高く買ったりと相場はわかりません。
そこで、定期的に買い付けることで、時間の分散を図り、さらにリスクを抑えることが可能です。
この方法を、ドルコスト平均法と言います。
毎月の指定日に、いくらまで自動で買付するといった機能があるので、活用しましょう。
暴落時に焦って売らない
投資を始めたばかりの人ほど、暴落時はチャンスと言えます。
将来右肩上がりが前提の投資対象に限りますが…
暴落時に、買い増す勇気が無かったとしても、放置しておくほうが無難です。
大暴落時ほど、タイミングで売ってしまった個別株が、時間をかけて元の株価以上に上昇した経験があり悔しい思いをしました。
価格変動に一喜一憂せず、積み立て貯金をしている感覚で臨みましょう。
短期投資で口座枠を利用しない
投資初心者であるほど、まずは非課税口座枠内で愚直にインデックスファンドへ積み立てましょう。
短期的に取引するのは避けたほうが無難です。
しかし、今後レバレッジ商品などを購入する機会があるかもしれません。
そうした場合では、非課税口座で取引するのはもったいないことを念頭に置きましょう。
まとめ
投資信託の購入ポイントをまとめます。
- 投資対象は全世界株式もしくは米国株式
- 選ぶなら低コスト商品
- 純資産総額1000億円以上が人気かどうかの目安
- 過去のパフォーマンスに着目する
私は全世界株式と米国株式を対象とした投資信託をどちらも保有しています。
どちらを選ぶかは、自身のリスク許容度を考えてみましょう。
- 大幅な価格変動は怖いと思うなら全世界株式インデックスファンド
- 多少のリスクはあってもリターンを狙いたいなら米国株式インデックスファンド
本記事の内容は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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